第17回審査結果と活動

第17回審査結果発表

(1)優秀賞5点と俵万智さんの審査評

《滋賀県知事賞》

子ども切符を買った子の手に十円の跡

中西 太(67歳 滋賀県)

俵万智さんの
作品評

硬貨の跡がつくほど、ぎゅっと握りしめていたんですね。もしかしたら初めて切符を買ったのかもしれません。その緊張感や嬉しさを「十円の跡」が伝えてくれます。細やかな観察眼が素晴らしい作品です。

《大津市長賞》

さり気なく譲る少年。お腹の子もそう育てたい。

つべる(31歳 神奈川県)

俵万智さんの
作品評

「恩送り」という言葉を思い出しました。恩を直接返すのではなく、自分がされて嬉しかったことを次の誰かにして、恩を送るという考え方です。少年の思いやりが未来につながっていくようで心が温まります。

《青春賞》(叶 匠寿庵)

友達とのたわいもない話と残り1ヶ月の定期券

葉山 あも(29歳 東京都)

俵万智さんの
作品評

三月までの定期券でしょうか。おそらくは、それ以降は、それぞれの道を歩き出すのでしょう。なんでもない会話も、タイムリミットを意識すると特別なものになります。青春ならではの時間感覚にぐっときました。

《さわやか賞》(大津商工会議所女性会)

無口な君が席をゆずる。私の心の席に君が座る。

堂坂 歩由(12歳 滋賀県)

俵万智さんの
作品評

一文めは実際の席で、二文めは比喩的な席。対句的な表現が鮮やかで、切れ味のよい言葉のセンスに感心しました。君に心を奪われた様子を「座られた」としたところに、恋の不可抗力性がみごとに表現されています。

《ユーモア賞》(トヨタモビリティ滋賀)

おつかまりください 混んでいるから僕の腕に

まりあ(21歳 東京都)

俵万智さんの
作品評

混んでいるから吊革に……ではないところが、くすっと笑えます。たぶん混んでいなくても、つかまってほしいんですよね。出だしの車内放送のような口調も効いています。

(2)特別賞と俵さんの総評

《近江勧学館賞》

傾けど勇気届かずやじろべえ 肩に頭を載せたい日々よ

牛尾 玲 (23歳 京都府)

《京阪電鉄賞》

雨の日は朝からそわそわ。君が電車を使うから

Suzu(18歳 東京都)

《近江鉄道賞》

等間隔に空いたロングシート。法則乱した君と僕

ハイビッグ(32歳 京都府)

《信楽高原鐵道賞》

家以外にも「お帰り」を感じる駅がある幸せ。

村田千賀子(53歳 東京都)

《西日本旅客鉄道賞》

押し入れの古いスケッチブック。今は無い故郷の駅舎

住吉美和子(60歳 大阪府)

《比叡山鉄道賞》

上りの君と下りの私 向かい合うのにすれ違う

川村来莉(17歳 静岡県)

《団体賞》

大津市立打出中学校(滋賀県)
大津市立堅田中学校(滋賀県)

俵万智さんの総評

駅舎や電車が、人生の大切な場面の舞台であることを、あらためて感じました。日常的なものでありつつ、特別な空間でもあるんですね。それがみなさんの作品を通して伝わってきました。

関係団体・企業

滋賀県(滋賀県知事賞)大津市(大津市長賞)株式会社叶 匠壽庵(青春賞)
大津商工会議所女性会(さわやか賞)トヨタモビリティ滋賀(ユーモア賞)
一般財団法人天智聖徳文教財団(近江勧学館賞)京阪電気鉄道株式会社(京阪電鉄賞)
近江鉄道株式会社(近江鉄道賞) 信楽高原鐵道株式会社(信楽高原鐵道賞)
西日本旅客鉄道株式会社(西日本旅客鉄道賞)比叡山鉄道株式会社(比叡山鉄道賞)
京都信用金庫(団体賞) 大津市社会福祉協議会、びわこデザイン文化協会、他

(3)作品発表と表彰

  1. 作品発表・展示
    • プロジェクトのHP(https://densyatoseisyun21.com/
    • 京阪電車石山坂本線の車両:2月中旬~3月(予定)
    • 中吊り1編成、車両ドア横広告スペース全車両
    • 京阪石山坂本線の主要10駅:2月中旬~3月(予定)
    • 近江鉄道の車両中吊り1編成:2月中旬~3月(予定)
    • 信楽高原鐵道:車内壁面
    • JR西日本 県内各駅掲示板にポスターで発表:2月中旬~3月(予定)
    • 比叡山鉄道の駅舎:2月中旬~3月(予定)
    • 大津市ナカマチ商店街「胸キュン商店街」として店頭に作品掲出 2月下旬~3月(予定)
    1. 作品集の発行:2月下旬(予定)
    1. 表彰式(オンライン)
      • 2月24日(土) 受賞者および関係者にて開催予定