《滋賀県知事賞》
黒い窓ガラスに写る君は街灯の真珠をつけていた
堤 夏海(17歳 滋賀県)
俵万智さんの
作品評
作品評
映像が、くっきり浮かぶところが魅力です。「街灯の真珠」という表現が素晴らしいですね。過去形が、思い出の写真のような切なさを出して効果的です。
《大津市長賞》
この恋が電車なら行き先もわかるのに
アダニヤ(25歳 宮城県)=ペンネーム
《青春賞》
とまるすすむのくり返し恋も電車もくりかえし
三石 梨花(18歳 東京都)
《さわやか賞》
いつも同じ席に座る理由が私と一緒ならいいな
藤本 奏子(26歳 神奈川県)
《ユーモア賞》
眠る君に抱き締められた、野球カバンが羨ましい。
大葉 寛子(32歳 愛知県)=ペンネーム
《近江勧学館賞》
受験の日、慣れない電車に夢と一緒に乗る
近藤 己順(35歳 大阪府)
《京阪電鉄賞》
去年は泣いたこの駅も、今年は笑った最高の駅
川島 大岳(14歳 滋賀県)
《近江鉄道賞》
スマホを忘れた日、車窓の外を初めて見た日
古泉 晴香(19歳 滋賀県)
《団体賞》
大津市立日吉中学校(滋賀県)
早稲田大学系属 早稲田佐賀高等学校(佐賀県)
俵万智さんの
作品全体評
作品全体評
今年は、特に若い人の健闘が目立ったように感じます。SNSなどで、短い言葉で表現することが多くなり、それがよいトレーニングになっているからかもしれません。電車という限られた舞台なので、似たような素材のものが多くなりがちですが、入選作は、そこから先、一歩踏み込んだ工夫が光りました。