《最優秀作品…石坂洋次郎青春賞》
電車って、恋が芽生える温室かもね。
志村 紀昭(51歳 愛知県)
俵万智さんの
作品評
作品評
恋の種が落ちても、環境が整わなければ、芽生えることなく枯れてしまうでしょう。電車は、恋が芽生え、よく育つ温室だという比喩に、とても説得力があります。今回の入選作の数々を見ても、それは明らか。多くの人の心にあるものを言葉にすることに成功した作品です。
《優秀作品…初恋賞》
もう少し話していたいけど制限時間はあと二駅
井田 菜摘(15歳 滋賀県)
《優秀作品…MAKE YOUR SMILE!賞》
車窓に映るあなたと私、内緒の写真たて
北園 淳子(42歳 大阪府)
《優秀作品…大津市長賞》
出発と共に心が動き、停車と共に覚悟を決める
野澤 佳奈(17歳 東京都)
俵万智さんの
作品全体評
作品全体評
電車を舞台にした素敵なストーリーが、今年もたくさん寄せられました。応募される人の地域が広がったためか、ICOCAが登場したり、ビール電車や無人駅が出てきたり、幅の広がりを感じました。
一方で、出会いや別れの場であることの普遍性も、しっかり伝わってきました。石坂洋次郎賞受賞作は、長年この賞の選考をしてきて実感したことを、言い当てられたように思いました。